移転しました
SCOUTER社は2ヶ月くらい前に移転をしました。ようやく、移転に関するプロセスが全て完了したので、備忘録としてプロセスをまとめておきたいと思います。 ちなみに、うちのオフィスはこんな感じになりました。
スタンディングミーティングができたり
皆で囲える大きな机があったり
エンジニアが遊べるスペースがあったり
社長の趣味丸出しのものが飾ってあったり
なんとも、楽しそうなオフィスに仕上がりました。想像以上に美しいオフィスができたと満足しております。
スタートアップにおいて移転は大きなコスト
前提として、スタートアップって人が常に足りません。その中で移転って実はめちゃめちゃコストです。費用面もそうなのですが、意外と見落としがちなのが時間的コスト。オフィスはやっぱり重要な意思決定なので、スタートアップでは経営メンバーが中心となって行います。内見から、内装の決定、移転にまつわる事務手続き、家具の購入などなど。やらなければいけないことがかなり多く、事業が回り始め、日に日に仕事が増える中で移転の作業を行うのは結構大変です。そのためスタートアップは移転するタイミングはしっかり考えて実行したほうが良いと思います。また、複数の人間が移転プロセスに関わると意外と作業が止まることがあるので、できるだけ一人で進めていったほうが良いと思う。一人でもプロセスをしっかりと理解しておけば問題なくできるので、10人前後のスタートアップならNo.2が一人で完遂すべき仕事だと思っています(スタートアップに限った話です)
移転プロセスの全体像
まずは移転プロセスの全体像を見ていきましょう。プロセスを時系列に一覧化するとこんな感じです。
物件を選ぶ
内装業者と打ち合わせを行う
既存のオフィスの解約処理を行う
引越しをする
新しく家具を買う
登記簿を変更する
各種役所の住所届け出を出す
金融機関・インフラ系に住所変更届けを出す
ステークホルダーに連絡する
ウィッシュリストを作る
洗い出すと恐ろしい量になりますね。ただ、一つ一つ粛々と進めていけば、意外と大丈夫です。
物件を選ぶ
だいたい移転したいタイミングの一ヶ月半から一ヶ月前くらいから不動産仲介業者に物件を探してもらいましょう。業者はなるべく自分たちの好みを理解してくれる付き合いの長い人がいるといいですね。コミュニケーションも取りやすいですし、話が早いです。スタートアップがメインの顧客の業者なら連絡もfacebookメッセンジャーなどでやってもらえ、かなり柔軟に対応してもらえます。今回弊社は予算と広さとざっくりとした立地の希望を伝えて探してもらいました。いくつかこんな感じの物件と、こちらから提示したほうがイメージが伝わりやすいです。今回はたまたま、自分たちで探した物件の別の階の部屋が空きがでて、そこに決まりました。
内装業者と打ち合わせを行う
オフィス用の物件となると内装業者が必要になります。通信系のインフラと、内装をやってもらいます。思ったより高いので必ず相見積もりは取ったほうがいいと思います。それでかなり見積もりは下がります。今回うちではルーターは希望のものを指定し(エンジニアが熱望したものを)、プラスで間仕切りを作ってもらいました。あとは内装業者が引越し業者なども手配してもらえるので、できるだけ多くの仕事を依頼してやってもらいましょうw
既存のオフィスの解約処理を行う
忙しいと意外と忘れるのがこれです。既存のオフィスが何ヶ月前に解約申請を出さなければいけないかは物件を探し始めたら確認しておきましょう。二ヶ月前に申請を出さなければならない場合、最悪一ヶ月くらい無駄に払ってしまう可能性もあるので。解約は不動産業者に連絡をして、解約用紙を提出すれば完了です。敷金などの返金などがある場合は銀行口座を共有し、最後は鍵を返して処理は終わります。
引越しをする
既存のオフィスの大きさにもよりますが、丸1〜2日はかかると思ったほうがいいです。引越し業者が来る前に、全てのものを収納するのですが、普通の自宅よりも圧倒的に物が多いため、かなり時間はかかります。なるべく物は捨てる方向で処理をしていきましょう。ちなみにバックオフィスの担当者はこのタイミングで、書類などの物的管理を整理整頓したほうが良いと思います。このタイミングを逃したからその後かなり悲惨なことになるので。引越し業者が来たら適切に指示を出していきましょう。大きな家具などは解体などもしてくれるので、事前にやっておく必要はありません。
新しく家具を買う
スタートアップだと内装業者に家具を揃えてもらう必要はないと思います。弊社では今回もIKEAにお世話になりました。一日使って必要な机や椅子、備品などを購入していきます。ただしIKEAの問題点は全て組み立てる必要があること。組み立てにまた丸一日かかるので、これをコストだと感じる場合には、できあがってるものを内装業者に用意してもらったほうがいいかもしれません。ただスタートアップであれば、組み立てる時のコミュニケーションも良い作用が働くと思うので、団結力を高めるという意味でも、おすすめです。
登記簿を変更する
さて、ここから事務系の処理が入ってきます。これ結構やってみるまでは訳がわからないと思います。事務系のタスクを網羅的に調べてこなすことはかなりコストです。なので、できるだけ一覧化して残しておきます。まずは登記簿。これは司法書士に丸投げしましょう。株主総会議事録や法務局への申請など、相当複雑ですし、その後の事務タスクの多くにこの登記簿が必要になるので、ここがボトルネックになると大変です。ここだけは弊社も丸投げしてやってもらいました。移転申請だけなら登録免許税なども含めて10万弱でやってもらえます。
各種役所の住所届け出を出す
登記簿の変更が完成したら、各種役所に住所の変更届けを出していきます。出さなければいけないのはざっと以下です。気が遠くなる作業ですが、一つ一つ丁寧にやれば大丈夫です。わからない時は調べるよりも、まずは書類と印鑑を持って聞きにいきましょう。圧倒的にそっちのほうが早いです。不足があったら、教えてくれますし、それで何が足りないかわかったほうが全体として処理が早く終わります。一つ一つ調べてたら相当な時間がかかるので、わからなかったら持って行く。これが原則です。役所の人は丁寧に教えてくれるので。
- 管轄の税務署→異動届出書(登記簿謄本_コピー可を添付)
- 都道府県税事務所→異動届出書(登記簿謄本を添付)
- 市町村役場(住民税を支払っている先)→特別徴収義務者の所在地・名称等変更届出書
- 管轄の社会保険事務所→健康保険厚生年金保険適用事業所所在地・名称変更届
- 労働基準監督署→労働保険名称、所在地等変更届
金融機関・インフラ系に住所変更届けを出す
事務タスクも後半です。金融機関はマストで変更必要なので、全銀行の担当者に連絡しましょう。手続き用の用紙を持ってきてもらい、何を書けばいいのか全部教えてもらいます。これ遠隔でやると、添付書類が足りない、記載に漏れがあるなどかなりやっかいなので、必ず担当者に来てもらい、目の前で確認してもらいながら書類を完成させましょう。添付書類は登記簿謄本が必要なので忘れずに用意しましょう。ネット銀行は担当者がいないので、申請書を印刷して送ります。ネット銀行の場合は書類がシンプルなのでそこまで迷うことはないと思います。インフラ系は電話をして、変更用紙を送ってもらいます。ガス・水道・電気あたりです。
ステークホルダーに連絡する
ここまで来たらあとはオフィス移転をしたことを各種ステークホルダーに伝えましょう。顧客・株主・使っているサービス・ユーザーあたりですね。弊社では名刺管理サービス「SANSAN」を使って一括メールでの挨拶と、従業員が個別で連絡をする形をとりました。web系のサービスなどは意外と忘れて、請求書がずっと旧オフィスに行ってしまうなどがありがちなので、忘れずに、連絡もしくは住所変更の申請をしておきましょう。また、このタイミングで郵便局に転送届を必ず出すようにしましょう。
ウィッシュリストを作る
最後にスタートアップらしい一仕事としてamazonのウィッシュリストを作成しましょう。意外と色んな方々からお祝いの品をもらうことができます。弊社では、飲み物やベッドなどを送ってもらいました。オフィスを充実させるのは、仕事を捗らせるためにも重要なので、従業員に希望を聞いていき、どんどんウィッシュリストに追加→従業員によるウィッシュリストの発信を行っていきましょう。ウィッシュリストはスタートアップであることの特権ですので積極的に活用していきましょう。
やることがわかっていれば怖くない移転
移転は楽しいイベントですが、担当の実務者にとっては地獄のような時間になりかねないイベントです。特に人が少ないスタートアップにとっては、他の仕事もしながらですので、タスクに抜けがあったり、わからないことがあると調べながらになったりとストレスが溜まります。しかし、やることがわかっていれば、そんなに大変ではありません。タスクのチェックリストを作ると非常に気持ちが落ち着き、希望の光が見えてきます。スタートアップのNo.2の方々は今回の投稿を参考に移転を楽しいイベントにしてもらえると嬉しいです。環境が変わることは本当にワクワクしますし、オフィスが変わることでメンバーのモチベーションや生産性は上がり、会社が一気に成長する瞬間を迎えることができます。
弊社のオフィスにいつでも遊びに来てください
最近はカフェ的なスペースができるなど、自由な空間が増えてきましたので、ぜひ気軽に遊びに来てください。 様々なポジションを絶賛募集中ですので、気軽に話しつつ、もしお互い良い関係性を築けるようだったらジョインもありうるかも!! まずはオフィスでお話ししましょう!!
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