株式会社SCOUTERのCOOが人事を尽くして考えた

渋谷で「SCOUTER」を運営する株式会社SCOUTERのCOOがスタートアップ・組織について書いているブログです。

「裁量権」という魔法の言葉が与えるスタートアップへの誤解

昨今、ベンチャー企業/スタートアップ企業に対するイメージはどんどん変わって来ており、ありがたいことにスタートアップ企業へ転職したいという人は確実に増えていることを実感しています。スタートアップ企業としては活躍できる人材を採用できる機会が増えるためとてもありがたいことです。SCOUTER社でもこれまで多くの方々を採用させていただき、活躍している人が数多くいます。そのバックグラウンドは本当に様々で大手企業で働いていた方もいれば、大学を中退して入社したメンバー、病院のクリニックで働いてたメンバーなどもいます。しかし、その一方なかなか活躍できずSCOUTER社を去っていった方々がいるのも事実です。

スタートアップ=裁量権というイメージ

皆さんはスタートアップと聞いてどんな職場環境を思い浮かべるでしょうか。小さいオフィス、若い社長、派手に資金調達をしている、激務。いろんなイメージをお持ちだと思いますが、転職を考えている人に聞くと多くの方々が「裁量権が大きい」と答えます。

  • 領域関係なく色んなことにチャレンジできる
  • どんどん色んなことを任せてもらえる
  • 成長機会が多い

上記のようなイメージをスタートアップにお持ちの方が多いようで、「成長したい」、「裁量権持って仕事したい」という方はスタートアップへの転職を検討する方がとても多いです。

裁量権を理由にスタートアップへ転職する人は失敗する

個人的には裁量権が欲しいからスタートアップへ転職したいと言う人はだいたい考え直した方が良いとお伝えします。「裁量権」という言葉を使ってる時点でイメージが先行しているんだろうなと思うからです。スタートアップって皆さんが思ってる以上に地味です。そして会社としての原理原則は大手企業とも変わりません。経営してる側からすれば「スタートアップだから」裁量権が大きいという構造は大いに間違ってると思います。事実SCOUTER社でも毎日地道にテレアポして営業してるメンバーもいます。それはこれから先も変わりません。これからも一定数そういう仕事は残り続けるし、誰かがやらないといけない仕事です。

企業として変わらない原理原則

経営する身として、仕事であったり、人事というものはどんな会社でも変わらない原理原則があると思います。こういうことは「スタートアップだから」違うってことはないんです。

  • 成果を出した者に責任が大きい仕事を任せる
  • 自ら手を挙げた者に新しい機会を与える
  • 経営に関わる意思決定は取締役会で決定する
  • 社長が最終意思決定者
  • 仕事ぶりをチェックする上司がいる
  • 管理部門は正しくお金が使われているかチェックする

上記であげたことは会社組織としての原理原則です。メンバーとして働く上でこの原則がなくなることはありませんし、弱まることもありません。そのため、当然成果を残してない人に大きな仕事は任せません。どんなに自分のアイデアが良いと思っても、経営レベルの意思決定が必要なのであれば役員・社長に納得してもらわないと実行することはできません。誤ったお金の使い方をしていないか、必ず確認されます。大手だろうがスタートアップだろうがこのような働く上での前提に大きな違いはないのです。

スタートアップこそ裁量権は自分で勝ち取らないといけない

スタートアップという環境は非常に差が出やすい環境です。そもそも人も少ないですし、求められることも多いので、それを達成できた人と達成できなかった人の差分は驚くほど大きく、明確になります。故に成果を残した人はどんどん次のチャンスを与えられ、成果を残しというサイクルを繰り返し、驚くような速さで成長したり、経験を積んだりします。スタートアップではそうやって成功した人がフューチャーされることが多いので、なかなか気づけないのですが、その一方で自分の役割を果たせず、故に新しいチャンスもないままスタートアップを去っていく人が多いのもまた事実です。つまり、「スタートアップだから」裁量権があるのではなく、スタートアップでは「成果が明確になるサイクルが早いから裁量権を獲得するまでのスピードが早い」という表現の方が適切でしょう。そして、これはあくまでもスピードの問題であり、そもそも成果を残せない人は裁量権なんて手に入るわけがありません。

裁量権を欲しがる人は自由を求める人と同じ

会社に裁量権を求めてる人って、「人生、自由に生きたいです」「今の世の中不自由だわ」って言ってる人と同じだと思うんです。世の中、本当の自由なんてないじゃないですか。人間なんて制約の中で生きていくしかなわけで。生まれた瞬間に男か女か決まっていて、両親も決まっていて、寿命の限界もだいたい決まっいて。めっちゃ制約だらけじゃないですか。基本的な自由って、民主主義の成立でほぼ一段落としてると思うんですよね。これ以上の自由って社会が提供するのは難しいわけです。その中で自分の自由に生きれる可能性ではなく、不自由さを嘆く人って自分では何も変える気がないんだと思います。そして裁量権を求める人も同じなわけです。こういう人が大手からスタートアップに転職したからって裁量権をもらえるようになるって認識するのは非常に危険なわけです。当たり前ですが、まず成果を残せて初めて裁量権が与えられることを忘れてはいけません。スタートアップにはスタートアップなりの制約が無数に存在しているのです。

自分の人生を自分で創りたい人と一緒に働きたい

大手にあって、スタートアップにない最たるものが何かと言われれば、それは常識、慣習、マニュアルでしょうか。これだけはスタートアップほとんどありません。むしろこれからそれを創っていかないといけないわけで、だからこそ意思決定の回数はめちゃめちゃ多いです。ただ、その意思決定が「誰かがそう言っていたから」「これまでそうだったから」「なんとなく良いと思ったので」という根拠や意思のないものではダメで、徹底的に「あなた」の意見が求められます。そして、その意見が良いと思われれば、それが実行され成果に繋がっていく。そういう意味でスタートアップは「自分」をしっかりと持つことが求められます。なんかたいそうなことを言ってますが、別に圧倒的な価値観とかビジョンを持っていなければいけないわけではありません。そうではなく、「自分の人生は自分で創る」という姿勢こそが最も重要で、それさえあれば自分で考え、意見をぶつけ、どんどん良い意思決定ができるようになり、それが成果に繋がり、大きなチャンスを与えられるのです。自分の人生に責任を持っている人こそスタートアップが求める人物なんだと思います。

SCOUTER社は「自分」を強く求めてる人を絶賛採用中です

SCOUTER社のバリュー(行動指針)はまさにスタートアップで必要なことを体現していて個人的に大好きです。代表の感性から音楽のジャンルで表現されているのですが、ピンと来た方がいたらぜひ会社に遊びに来てください。

  • ROCK→正解は探すものではなく、創り出すもの。立場や結果を恐れず、自らの正しさを証明するまで闘い続けよう
  • JAZZ→絶えず時間が流れ、状況は変わり続けている。型に嵌らない、その瞬間の最高パフォーマンスを追い求めよう
  • PROGRESSIVE→誰もやっていないことに、誰も気付いていない価値がある。誰も実現したことのないことへの挑戦を喜び讃えよう

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バリューを存分に感じられるオフィスと豊富なお飲み物で歓迎いたします。